建物の結露を考えるには、用語の説明を加えておいたほうがよいと思います。熱伝導熱は常に高いほうから低いほうに向かって移動し、同じ温度になろうとする性質を私っています。これは水が常に水平になろうとする性質に似ています。水は水位が違う場合、間に流れを遮断するものがあれば、せき止められてしまいますが、熱はどんな遮蔽物があろうと、それを通過していこうとし、長い時間をかけても平衡状態になるまで移動をやめません。
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この遮蔽物を通過しようとする熱の作用を『熱伝導』といい、遮蔽物は物質により、熱の通過を阻止しようとする一定の値をもっています。そして熱伝導率とは、ある材料の熱の通りやすさを表わす定数で、材料によって決まった値です。この値が大きければ熱は通りやすく、小さければ通りにくいので、熱損失の少ない建物を造るときの目安になります。この逆数を熱伝導率抵抗と呼び、大きければ熱が通りにくく、小さければ通りやすいことになります。空気の熱伝導率はきわめて小さく、これが流動しないように小さな区画に封じこめた材料を作れば、熱損失の少ない材料になります。断熱材はこうした原理で作られた材料で、中身はほとんど空気です。