銀行ほどではないが、公庫の姿勢も基本的には変わらない。拡充一途で走ってきた結果、必要以上に借りやすくし、個人の返済能力を超える過剰融資を行ってきた。これにはかねて一部で強い批判があったが、住宅ローン破綻の増加もあって、ようやく公庫も重い腰を上げ、対策に乗り出した。九四年秋からは、融資額を物件価格の八割までとする「頭金二割制限」を実施し、九五年四月からは過剰融資の象徴である優遇措置のうち、特別加算やゆとり償還などについて融資条件を厳しくする改定を行っている。
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さらに、九五年五月下旬の募集分から利用者の収入の安定性や返済能力の審査を従来よりも厳しくしたのに続いて、七月からは全国銀行個人信用情報センターに加盟、利用者の信用リスクを判断する際にセンターの個人情報を参考にしている。改定以前に公庫でローンを組んだ人たち、特に九三年以降の今回のマンションブームでマイホームを買った人たちは、低金利・低価格のタイミングを生かそうと、かなり無理な資金計画をしているケースが多い。ゆとり償還は六年目から返済額が急増する。頭金二割以下でゆとり償還を利用している人のなかには、住宅ローン破綻の予備軍が少なくない。住宅ローン破綻は、これからが本番なのだ。